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ロッキーシリーズ

AvatarA今年のGWの直前、AmazonPrimeにロッキーシリーズがアップされた。
Prime会員は無料視聴できるので、一気に鑑賞した。
ロッキー、ロッキー2~5、ロッキー・ザ・ファイナルの6本だ。

見返して思うのは、やはり第一作は名作だということ。
そして、第二作以降は蛇足だったな、ということ。

第一作は、珠玉の名シーンのオンパレードだ。
エイドリアンとのスケート場のデート。
繊細な感情が伝わってくる初めてのキス。
喧嘩別れしたミッキーとの和解シーンの静けさ。
テーマ曲にのってトレーニングシーンは盛り上がる。
市場を走るロッキーにみんなが声をかける。
徐々にスピードを上げ全力疾走するシーンが美しい。
片手の腕立て伏せ、トレーナーがサムズアップし「ぶっ殺せ」。
博物館の階段を駆け上がり、ピョンピョン跳ねるクライマックス。
アポロとの激闘、満身創痍で「エイドリアン」と呼び続ける。
何度見ても揺さぶられるものがある。
スタローンの美意識とハングリー精神のちょうどいいブレンド。

それに比べ第二作以降は完全に「商売」だ。
それぞれに「夫婦愛」「友情」「同性愛」「親子愛」などのテーマがあるが、いずれも第一作の劣化したコピーだ。
無名のボクサーが、チャンピオンと試合して、15ラウンド戦い抜くことで、自分の人生に意味を見出そうとする感動的な第一作。
それが第二作では勝っちゃうんだから、第一作の感動が台無しだ。
そもそも第一作のラストでアポロもロッキーも「リターンマッチはしない」と言ってたのに何で再戦したのか。

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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

「砂漠」の鬼将軍

AvatarAナチスドイツの名将ロンメルを主人公にしたアメリカ映画。
原題は「The Desert Fox: The Story of Rommel」。

冒頭のシーンが良い。
イギリスのコマンド部隊がロンメルを暗殺する為に暮夜ドイツ軍駐屯地に潜入する。
激しい銃撃戦の中で瀕死の重傷を負ったイギリス兵がドイツ兵に聞く。

「奴は死んだか?」

ドイツ兵は「あの方は不死身だ」と答えてイギリス兵を射殺する。

戦争アクション映画だと思って観ていると、戦闘シーンはほとんど出てこない。
そして製作者のロンメルに対する敬意が伝わってくる内容だった。
原作者はイギリス軍のデズモンド・ヤング准将。
アフリカでロンメルの捕虜となったことから、その人物に触れる。
戦後ドイツを訪れ未亡人や関係者に取材してロンメルの伝記を書いた。

常に前線に立ち指揮を執る姿や、あくまで軍人の立場を貫き、政治と距離を置く姿勢が好意的に描かれる。
平民出身の元帥で、国民の信頼は絶大。
場合によっては、ヒトラーからの玉砕命令も無視する。
ノルマンディを視察し、そのずさんな防御線に絶望する。
家族を愛した男は、最後はヒトラー暗殺計画への関与を疑われ、毒薬を渡される。
家族を人質に捕られ、やむを得ず自殺する。

この映画は、1951年公開。
終戦から6年しか経っていない。
連合軍が恐れた敵将を好意的な目で描いていることに驚く。
戦時中から味方のみならず敵からも尊敬されていたのだ。

チャーチルは、ロンメルを評し、「大胆で有能な敵手。ナポレオン以来の戦術家」と1942年に国会で称賛している。

テーマ : 昔の映画
ジャンル : 映画

裕次郎が若大将を生んだ?

AvatarA以前に「高倉健の日本侠客伝は東映版若大将」と言ったことがあるけど、そのルーツは日活の石原裕次郎じゃないかと最近思う。

裕次郎が「狂った果実」で鮮烈にデビューしたのが1956年。
翌年の「嵐を呼ぶ男」でスターの地位を不動のものにする。
周辺の人物のインタビュー記事を見ると、日活の俳優の中でもリーダーシップがあり、会社との待遇改善の交渉の先頭に立っていたという。
若いながらも皆を引っ張て行くという姿勢が人気をさらに膨らませたんだろう。
それまでにはいないタイプのスターだ。
だから、他社もそういうスターを作ろうとしたんじゃないだろうか。

加山雄三の若大将シリーズは、1961年~1971年。
高倉健の日本侠客伝シリーズは、1964年~1971年。
大映も市川雷蔵で若親分シリーズを作っていて、1965年~1967年。
シリーズ化しているのは、若大将のイメージを定着させる為だろう。
作られたスターだと言える。
今回調べて気付いたが、本家本元の裕次郎には、シリーズ化した作品がない。
つまり、最初からスターだったということの証だろう。

メジャーの五社の中で、女性映画が中心の松竹には、若大将はちょっと見当たらない。

テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

8月の狂詩曲

AvatarA黒澤の「8月の狂詩曲」(1991)を観た。
30年ぶりの再見だが、最初に見た時の「つまらない」という印象は変わらなかった。
原作は村田喜代子の芥川賞受賞作「鍋の中」。

芥川賞受賞作なんて普段は読まないのに、なぜかアンテナに引っ掛かり、この小説は読んでいた。
祖母の家で夏休みを過ごす従妹同士の4人のテーンエイジャー。
親もいず、一種隔絶された田舎を舞台に展開される心理劇が面白かった。

1980年代、「影武者」「乱」と2作続けて肩透かしを食らった。
そんなある日、黒澤が次回作として「鍋の中」を選んだという記事を見て、「さすが見る目がある」と多いに期待したものだ。
「羅生門」のような人の心理をまる裸にするような映画が見れるんじゃないかとね。

しかし出来上がった映画は、原作からは舞台設定を借りているだけで、原爆反対を唱えるつまらない映画だった。
アメリカ人のリチャード・ギアを連れて来て原爆について「ごめんなさい」と言わせることだけが目的の映画としか思えなかった。
前回も今回も・・・

やはり、「赤ひげ」を境に私が好きだった黒澤は、変わってしまったのだ。
多分、映画作家として言うべきことがなくなったんだろう。
その結果残ったのが、「滅びの美」と「原爆反対」というテーマ。
残念ながら観客を楽しませる映像テクニックが失われていた。
「生きる」で小役人の死を描いて、観客をあんなにワクワクさせた黒澤はなぜかいなくなったのだ。

テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

「霧笛が俺を呼んでいる」の熊井啓

AvatarA日活の「霧笛が俺を呼んでいる」(1960)は、天下の名画「第三の男」を臆面もなくパクった映画だ。

赤木圭一郎=ジョゼフ・コットン
葉山良二=オーソン・ウェルズ
芦川いずみ=アリダ・ヴァリ
西村晃=トレバー・ハワード

プロットも筋も親友との銃撃戦や猫のからみもみんなイタダキだ。
クレジットに原案:水の江瀧子とでるが、今なら訴えられるだろう。

葉山良二はオーソン・ウェルズばりの名セリフはないし、芦川いずみはアリダ・ヴァリのような陰影はない。
赤木圭一郎はジョゼフ・コットンのようにヒロインにふられたりはしない。
従って「第三の男」のラストの寒々しいが味のあるラストシーンはない。

というふうに往年の名画に比ぶべくもないが、日活らしいシーンはある。

立ち去ろうとする赤木圭一郎、呼び止める西村晃、
絶妙のタイミングで霧笛が聞える
「おいどこに行くんだ?」
「そうさな、霧笛にでも聞いてみな。
どうやら霧笛が俺を呼んでいるらしいぜ」

びっくりするようなキザなせりふをサラッと言ってのけるのが、赤木圭一郎の魅力だ。

さてこの脚本を書いたのが、後に「地の群れ」を撮る社会派熊井啓。
文芸作品「忍ぶ川」(1972)なんかも撮っている。
硬軟合わせ持つ職人のようだ。
「黒部の太陽」も彼の作品だ。
なかなかやるじゃないか。


差別(2021.3.17)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-4579.html
黒部の太陽(2013.7.7)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-1644.html

テーマ : 映画
ジャンル : 映画

お帰り寅さん

AvatarAテレビで「お帰り寅さん」を観た。
何を描きたかったのか良く分からない映画だった。
Hが昨年感想を送ってくれたように( 「男はつらいよ お帰り 寅さん」を観た その4 感想≪ネタバレ≫2020.1.26)、寅次郎のその後が描かれていないのは期待外れだ。
途中でくるまやの二階の部屋は「おにいちゃんがいつ帰ってきてもいいように空けてある」とさくらが言うので、生きているのかと思ったら、どうもそうではないようだ。
登場人物たちは、寅次郎のことを過去形でしか話さないので、死んだんだろうとは思うけど、それならそのいきさつを描いてくれないと「お帰り寅さん」とは言えない。
それ(寅の死)にふれぬまま話は進み、ただただ寅の不在を感じさせて物語は終わる。
回想シーンでの過去作の引用やラストのマドンナ総めくりは、なめらかで編集の技を感じさせ心地良いが、ただそれだけだ。
山田洋次は、本作ではあえて語らなかった寅の死をテーマにもう一本撮るつもりかもしれない。


テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

「夜歩く男」

AvatarAAmazonPrimeで「夜歩く男」(1948)を観た。
神出鬼没の殺人犯にロス市警が振り回される。
何度も逮捕しかけるが、犯人はロス市街の地下に網の目のように伸びる下水道を使って逃げ延びる。
最後は下水道に大勢の警官が潜り込み、犯人を追い詰めていく。
下水道の暗がりを美しく捉えた白黒映像が見事だった。

下水道での追跡劇は名作「第三の男」(1949)が有名だが、この映画の方が1年先だ。
キャロル・リードは、この映画を観ていたのかもしれない。
あるいはこの映画の冒頭、「事実に基づく物語」とナレーションが入るので、両者は実際にあった有名な事件を取材したのかもしれない。

明らかに低予算のB級映画だが、アメリカのフィルムノワールの実力を感じさせる作品だった。
監督のアルフレッド・ワーカーの名は初めて聞くものだし、他の監督作品もひとつも聞いたことすらない。
なのに緊張感あふれる映画だった。

主演のリチャード・ベースハートは、「道」で演じた旅芸人が印象的だった。
ジュリエッタ・マシーナに語る小石の話がいい味出してたな。
今回も彼が主演だからこの映画を観た。

「フェリーニの小石」(2014.11.16)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-2183.html

テーマ : 昔の映画
ジャンル : 映画

欠けている

AvatarAテレビで庵野秀明のドキュメンタリーを見た。
「エヴァンゲリオン」「シン・ゴジラ」の監督だ。

幼少の頃、横山光輝の「鉄人28号」に惹かれ、長じてロボットアニメを作る。
「鉄人28号」では、鉄人はしょっちゅう腕をもぎ取られたりする。
その欠落した感じが、心に残ったようだ。
そのせいか「エヴァンゲリオン」の登場人物は、どこか欠落を感じさせる性格だ。
精神的未熟、感情の欠落、トラウマなどに支配されている。

日本人好みのダークヒーロー丹下左膳にどこかつながるものがある。
欠落を忌むのではなく、愛着を感じるのだ。
「宝島」のジョン・シルバーもこの系譜だ。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

赤いハンカチのプロット

AvatarA 石原裕次郎の「赤いハンカチ」(1964)のプロットはこうだ。

主人公(石原裕次郎)は親友(二谷英明)にはめられて、ある事件の責任は自分にあると背負い込む。
主人公は初恋の人(浅丘ルリ子)を故郷の街に残し、各地をさまよい日雇い労働者に身を落とす。
数年後街に戻った主人公は、親友が商売で成功し初恋の人と結婚していることを知る。

ふと「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984)と同じだなと思った。

ヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)は親友(ジェームズ・ウッズ)にはめられ、仲間の死は自分のせいだと信じ込む。
ヌードルスは初恋の人(エリザベス・マクガバン)を街に残し、各地をさまよう。
数年後街に戻った主人公は初恋の人が親友と結婚していることを知る。

セルジオ・レオーネが日活ムードアクションをパクったとは思えない。
共通の元ネタがあるのかもしれない。

そこで思い出したのは、アルフレッド・テニスンの「イノック・アーデン」(1864)だ。

 主人公イノック・アーデンは、遠洋航海で難破して行方不明になる。
 十年後やっとたどり着いた故郷で、妻が親友と再婚していることを知る。

という有名な物語詩だ。

映画二作と違うのは、親友は誠実で、イノック・アーデンを裏切ったりはしていないこと。
テニスンの「イノック・アーデン」は英米のみならず日本でも愛読されていたというから、映画の脚本家たちの基礎教養になっていたのかもしれない。

【A】セルジオ・レオーネが日活ムードアクションをパクったとは思えない。

『用心棒』(1961)をパクった奴だからわからないんじゃない?時期的にも近いし。

【A】そこで思い出したのは、アルフレッド・テニスンの「イノック・アーデン」(1864)だ。

高校の英語で習ったように思うんだが、、。

テーマ : 映画
ジャンル : 映画

黒木華とピエール瀧

AvatarA テレビで岡田准一の「海賊と呼ばれた男」(2016)を観た。

脇役で黒木華とピエール瀧が出ていた。
ふと「この2人よく見るな」と思った。

脇役なので、彼らが出演しているのを知らずに観たら出ていた、というパターンが多い。
彼らを使いたい監督・プロデューサーが多いんだろうな。

黒木華出演作
小さいおうち
繕い裁つ人
散り椿
日日是好日
億男
ビブリア古書堂の事件手帖
来る

ピエール瀧出演作
三丁目の夕日
凶悪
そして父になる
進撃の巨人
シン・ゴジラ
怒り

みんな結構楽しめた映画だった。
不思議なのは「海賊と呼ばれた男」以外はかぶってないこと。

テーマ : 俳優・女優
ジャンル : 映画

プロフィール

spacecowboys A H

Author:spacecowboys A H
Space Cowboys は、2人の親父です
"A" システムエンジニア・
   中日ファン・世情に疎い
"H" 総務畑・てっちゃん・
   阪神ファン・雑学が得意
2人ともイーストウッド好きの還歴男

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